2019年2月11日月曜日

読書環境

今日読んだ本、離散数学「ものを分ける理論」 問題解決のアルゴリズムをつくる (ブルーバックス) (徳田 雄洋(著)、講談社)の感想。

読む人の性格によってだいぶ読み方が違ってきそうな一冊。

まず、細かいことが気になる人にはぴったり。何か物を分けるとき、いつもずるいなぁとかいいなぁとかストレスを抱えがちな方は、本書を読んで、同様に物を分ける方法を知ると、そのストレスを低減できるかも。

細かいことは気にしない、物を分けるときに多少の違いがあっても特に何も思わない方にとっては本著の内容が実際に役立つ場面というのはあまりないかも。あるいは何か思うことがあったとしても、それを解決するための本著の方法の方がよっぽど煩わしいと感じる方にとっても同様に、本著の内容が実際に役に立つかどうか以前に本著を読み終えるのが大変そう。

あと、性格というよりは趣向の問題として、数学的なことが好きな方は面白く読むことができそう。離散数学の一分野の話だから当然といえば当然。

私自身は細かいことは気にしない性格だと思っているので、初めは実際に物を同様(同様にというのは必ずしも同量とかいう意味ではない。分けて受け取る人全員が不平不満なく受け取るという意味。)に分けるということについて興味を持つことができなかった。例えば、最初(と後半)に出てくる羊羹を分ける話について、何人かで羊羹を分けるとき、揉めたり、同様に切り分けることに時間がかかるくらいなら、一番小さいのでいいから早く食べたいなぁと思ったり。また、実生活で羊羹を切り分けてこっちがいい、あっちがいいとか口論になったこともないので、羊羹を分けるという具体的で分かりやすい例でありながら、実践的ではない例だなぁと感じたりも。ただ、物を分ける問題が科学的議論の対象となったのは20世紀の第2次世界大戦下の欧州とあるけど、そのような実践的な例を出されても、離散数学、物を分ける理論を学ぶ本としては、ちょっと重かったり、暗い内容になってしまう可能性があるからその辺の例は難しそう。

かといって、興味がないものを読み続けるのは大変だし、あるいは読まないものせっかく離散数学に触れる機会を逃してしまうと思い、上記の最初の3つ目の数学的な読み物として読んでいくことに切り替えて興味を持つことに。具体的には羊羹等の例を羊羹とは考えずに抽象化して考えながら読み進めた。

すると、一見単純に見えたり、不可能に感じることも、色々論理的に解決していくことが可能だと分かっていきとても面白く読むことができた。そして、最後に物を分けることについて考えたとき、理論上は同様に分けることが可能であっても、分けたものを受け取る人が同様だと感じるためには、その受け取る人全員がその理論が正しいと理解する必要があるのではないかなぁと気づく。なので、同様に分けるためには、同様に分けるための理論の構築、そしてその理論をその場にいる受け取る全員が理解するという二段階のことが必要なので、物を同様に分けるのは大変なことだなぁと思った。理論の構築以上に二段階目のことの方が大変そう。受け取る人が多くなれば多くなるほど。

ということで、具体的な物を分けることには好奇心があまり惹かれなかったけど、数学的な話として楽しいく読めてよかったなぁということと、もし読んでいなかったら実際に何か物を分けるときに、その中に同様に分けないと気が済まないという方がいた場合に、二段階のことが必要なことを避けるとことができ、一人分の時間と手間が避けられるから、本著を読んでよかったなぁと思った今日この頃。

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