2020年4月9日木曜日

読書環境

今日読んだ本、一日で一気に学ぶ 超日本史 (扶桑社新書) (藤井 青銅(著)、扶桑社)の感想。

日本史について、その話はそんなに面白いと感じなかったり、そのせいもあったりなかなか興味、関心が湧かない分野だったりするからあえて本著を読んでみることに。好き嫌いに関わらず、歴史を知ることは大切だと思うから。また、歴史は繰り返すっていう言葉もあるし、今後、この先の未来の役に立つことも多いだろうし。

日本史の本が色々ある中で、特に本著を選択して読んでみようと思った理由は書名に一日で一気に学ぶとあったから。もし内容が面白く感じない、それが本著のせいではなく自分自身の好みのせいだとしても、一日で学べるならそれはそれでいいかなぁと思ったから。

文章は気さくな語り口調で易しい感じだった。なので読みやすい一冊。ただ、読みやすいというのは文体の話で、内容自体は分かりにくい部分も多かった。

文体以外の話で何が読みにくかったかというと、例え話の部分。例え話が多く出てくる内容だったけど、例え話がピンとこない話、想像しにくい話、あるいは知らない話が多かったから。

例え話で出てくるのは芸能、スポーツ、あるいは長い日本の歴史の中で考えればここ最近の話など。具体的なものの一つとしては、

バブル期、日本の松下電器産業が買った。
という例え話。この例えについては知っていた話だから想像できるような話ではあったけど、今は松下電器産業っていう会社はない、正確に言えば会社名なはくてパナソニックっていう名前だし、歴史の話を歴史の中の話で例えるという話が他にもあったから、よく分からない例え話もあった。他の芸能やスポーツ等の話についても知らない話が結構あったから、理解を助けるはずの例え話が助けにならなかった部分も多かった。

逆に言えば、芸能やスポーツが好きで、色々な話に詳しいという人にとっては分かりやすい例えで想像しやすくて理解しやすい話になるかも。最近の話で例える話についても、それを実際に見たり経験した、ある世代以上の人なら歴史の話と実体験とが結びついてよく理解できたりするのかも。

本著の注意点としては、一冊で日本史全体を一気に学ぶということから、各出来事とかの詳細までの解説はないっぽいということ。正確な日本史の詳細を一日で一気に学びたいという人には目的には合わないかも。正確な日本史の詳細を一日で一気に学ぶこと自体がちょっと無理がありそうだから仕方ないかもしれないけど。

あくまで日本史全体を俯瞰で見て、流れ、繋がりを知るというのに役立ちそうな一冊。なので、日本の歴史を学ぶのが苦手、長い歴史を細切れにして各詳細を順に学んでいってもよく分からないというような人に最適な一冊になりそう。また、日本史に詳しくても、各時代の詳細に詳しいというだけで、全体の流れ、繋がりが見えてないかもという人にとっても役立つ一冊になるかも。

他の注意点としては、暗い気分になるような話が多いと感じたこと。特に日本史の中で最近の昭和、平成について。その昭和の部分のタイトル、ストレスの昭和史、平成の部分のタイトル、揺れた漂う平成史ということから受ける印象通り、決して明るい話が多いわけではなかった。

ということで、例え話でよく分からない部分が多かったものの、それでも日本史の全体の流れ、繋がりを一気に見通すことができて、これまでより日本史のことを知ることができて良かった今日この頃。

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