2019年11月2日土曜日

読書環境

今日読んだ本、現代美術史-欧米、日本、トランスナショナル (中公新書 )( 山本 浩貴(著)、中央公論新社)の感想。

現代美術ってたまに接する機会はあるけど、術と言いつつ美しさを特に感じることがなかったり、さらに観ててもよく分からないって感じることもあったり。ということで、何か感じとることができる、可能ならその美しさを感じ取ることができればいいなぁと思って本著を読んでみることに。

もちろん、美的感覚がなくてある現代美術の作品に何も感じることがないという可能性もあるだろうけど。ただ、絵画のモナリザを観て美しいと思うことはあるし、さらにそれに黄金比が隠れてると知ってさらにすごいなぁと思ったり、現代美術なのかどうかは詳しくないけど、ピカソのぱっと見よく分からないような作品も、観ただけで何か感じることはあるし、その作品の解説を読んだり聞いたりしたらなるほどと思って作品を観て感じることはあるから、美的感覚は零ではないかなとも。

本著を読んで通して思ったのは、政治だったり、差別だったり、出来事だったり、また美術自身についてだったり、世の中の何かに対するメッセージ性が特に強いものに対して美しさを感じなかったり、よく分からないって思うのかも知れないと気づいた。もしその感覚が特別なものではないなら、術というよりは、表現術とか、何か別の言葉があったりすればいいかもと思ったり。ただ、たまたま本著で紹介されている作品がそのようなのが多いだけかも知れないけど。

ただ、本著に出てくる作品でいくつか知っているものもあったけど、そのメッセージを知った上で再び作品を観たり思い出したりしてみても、上記に書いたピカソの作品を観てもったような感情は沸いてこなかった。メッセージを受け取りきれてないのか、現代美術、少なくとも特に何も感情が沸かなかった作品について、自身の感性が追いついてないのかはよく分からず。

内容については、とにかく現代美術の歴史であるから当然ではあるものの、登場人物がとにかく多かった印象。だから、現代美術家に詳しい、詳しいとはいかなくても名前だけなら色々知っている人は特に読みやすい一冊かも。また、美術に限らず歴史に詳しければ、世の中に対するメッセージをより理解できるだろうから、そんな人にも読みやすい一冊。自身はどちらかというと、本著のおかげで歴史を知ることができた。

他には、欧米に限らず様々な地域、国々、あるいはそれぞれの地域をまたがった美術の解説もあったり。現代美術に限らず、美術の作品と言われるとどうしても欧米の作品が頭に浮かびがちだけど、それ以外のことも知ることができてよかった。欧米の作品が頭に浮かびがちなのは、私自身が育ってきた環境の影響でたまたまそうなのか、それともそういう人は結構多かったりするのかは分からないけど。

また、戦争と美術についての話も。この辺の話は、革命と戦争のクラシック音楽史を読んで思ったことと似ていると感じる部分があったりもした。音楽も美術も芸術の一分野とも考えられるから似てるところがあったりするのかも。

ということで、美術を気軽に楽しみたいなら、あえてメッセージ性の強い現代美術ではなくてもいいかなぁと思ったり、せっかく本著を読んだから、著者のいうように様々な場所に足を運び、多種多様な作品を自身の目で直接見て、もし感性が追いついてないだけだとしたら、感性豊かになった、何も感じることのなかったような現代美術の作品にも何か感じて楽しめるように慣れればいいなぁとも思った今日この頃。

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