数学 – 整数 - 素数、素因数分解(方程式, 有理数の根, 整数)

代数系入門
(岩波書店)
松坂 和夫 (著)

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代数系入門 (松坂 和夫(著)、岩波書店)の第1章(整数)、5(素数、素因数分解)、問4.を解いてみる。

問4.

有理数の根を

$\frac{t}{s}\left(t,s\in \mathbb{Z}\right),\left(t,s\right)=1$

とおくと、

$\begin{array}{l}\frac{t^n}{s^n}+a_1\frac{t^{n-1}}{s^{n-1}}+···+a_n=0\\ t^n+a_1{t}^{n-1}s+···+a_n{s}^n=0\\ t^n=-\left(a_1{t}^{n-1}+···+a_n{s}^{n-1}\right)s\end{array}$

となり、左辺は$s$の倍数、すなわち$t$は$s$の倍数になるが、仮定より、

$\left(t,s\right)=1$

なので、$t=0$または、$s=1$となり、有理数の根は整数である。

証明終。