今日読んだ本と感想。
高い防波堤が津波の被害を大きくした?! 低タール・低ニコチンの「軽い」たばここそ、危険である。
鉄道やバスの事故、医療事故、原発事故、津波と地震、温泉施設での火事など……事故が起きるたびに、関係者の責任が問われ、規制が強まり、対策がとられる。だが、果たして安全対策によって「安全・安心」は高まったと言えるのだろうか。事故や病気や失敗のリスクを減らすはずの対策や訓練が、往々にしてリスクを増やすことになるのはなぜなのか、考える。
著者は、道路幅が広がればスピードを出す運転手がいるように、立派な防波堤を信頼したがために津波警報でも逃げなかった例をあげ、人間の心理を考えない安全対策では心もとないことに警鐘を発する。内外の豊富な実例をあげながら、人間の心理とリスク行動の謎に光を当て、いかにしてリスクと向き合うべきか、リスク・マネジメントの課題にまで踏みこんでいく。
目次
- 第1章 安全装置が裏目に出るとき
- 第2章 失敗は訓練で防げない
- 第3章 リスク・ホメオスタシス理論
- 第4章 なぜ人はリスクを求めるのか
- 第5章 なぜ事故が起きるのか
- 第6章 リスク認知とリスク判断
- 第7章 リスク・コミュニケーション
- 第8章 リスク行動の個人差
- 第9章 リスクと共存する
本書を読み終えて、「安心」と「安全」は違うものだということを再確認できた。
そして自分自身がすぐできることを考えてみたら、当たり前だけど忘れがちなことだった。まわりに流されないで自分で判断して行動する、安全になったからといって油断しない、その安全の前提を忘れないということ。
内容には統計学とか難しいっぽいことも出てきて統計でウソをつかれている感じなところもあった(厳密に確認してみてないからあくまで直感的な印象だけ)けど、自分でもすぐできることを思い出させてもらえたのでよかった。
ということで、本書を読んで思い出したのに、またすぐ忘れては意味が無いので、初歩的なこと、基本的なこと、本来なら当たり前のことを常に忘れないように、そしてそれが本当に当たり前なこととして身に付くようにしていこうと思った今日この頃。
0 コメント:
コメントを投稿