2020年7月18日土曜日

学習環境

解析入門(中) (松坂和夫 数学入門シリーズ 5) (松坂 和夫(著)、岩波書店)の第12章(距離空間の世界)、12.2(完備性、コンパクト性)、問題5の解答を求めてみる。


  1. A と X の可算密部分集合とする。

    A の各点を中心とする有理数半径の開球全体の集合を Bとする。

    U を X の任意の空でない開集合、 a を U の任意の元とする。

    このとき、 ある正の実数

    δ > 0

    が存在して、

    B ( a ; δ ) U

    が成り立つ。

    A は密なので、

    B ( a ; δ 2 ) A ϕ

    b をこの共通部分の元とする。

    b B ( a ; δ 2 ) A

    このとき、 c を

    d ( a , b ) < c < δ 2

    を満たす 有理数とすれば、

    a B ( b ; c ) B ( a , δ ) U , B ( b ; c ) B

    よって、 B は X の基底である。

    また、 B は可算なので、 B は X の可算基底である。

    (証明終)

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