2020年6月29日月曜日

学習環境

解析入門(中) (松坂和夫 数学入門シリーズ 5) (松坂 和夫(著)、岩波書店)の第12章(距離空間の世界)、12.1(位相の基礎的諸概念)、問題14の解答を求めてみる。


  1. 距離関数

    d 1 , d 2

    が位相的に同値とする。

    X の任意の元 a、任意の正の実数

    ε > 0

    に対して

    B 1 ( a ; ε )

    ( X , d 1 )

    の開集合 なので、 仮定より

    ( X , d 2 )

    の開集合でもある。

    よって、 ある正の実数

    δ 2 > 0

    が存在して

    B 2 ( a ; δ 2 ) B 1 ( a ; ε )

    同様に、 ある正の実数

    δ 1 > 0

    が存在して

    B 1 ( a ; δ 2 ) B 2 ( a ; ε )

    よって

    δ = min { δ 1 , δ 2 }

    とおけば、

    B 2 ( a ; δ ) B 2 ( a ; δ 1 ) B 1 ( a ; δ ) B 1 ( a ; δ 1 )

    ゆえに、

    B 2 ( a ; δ ) B 1 ( a ; ε ) B 1 ( a ; δ ) B 2 ( a ; ε )

    逆について。

    O を

    ( X , d 1 )

    の任意の開集合、 この任意の内点を a とする。

    このとき、 ある正の実数

    δ 1 > 0

    が存在して

    B 1 ( a ; δ 1 ) O

    よって、仮定よりある正の実数

    δ 2 > 0

    が存在して

    B 2 ( a ; δ 2 ) B 1 ( a ; δ 1 )

    ゆえに

    B 2 ( a ; δ 2 ) O

    よって、○は

    ( X , d 2 )

    の開集合である。

    同様にして

    ( X , d 2 )

    の任意の開集合は

    ( X , d 1 )

    の開集合である。

    よって、 2つの距離空間

    ( X , d 1 ) , ( X , d 2 )

    は位相的に同値である。

    (証明終)

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