数学 - 解析学 - 多変数の関数 - 合成微分律と勾配ベクトル - 2変数の微分可能な関数、勾配ベクトル、等式、円周上の点、定数

解析入門 原書第3版
原著
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解析入門 原書第3版 (S.ラング(著)、松坂 和夫(翻訳)、片山 孝次(翻訳)、岩波書店)の第Ⅵ部(多変数の関数)、第20章(合成微分律と勾配ベクトル)、1(合成微分律)の練習問題16の解答を求めてみる。

16. 
    
    $\begin{array}{l}X\\ =\left(x,y\right)\\ =\left(a\left(\cos t\right),a\left(\sin t\right)\right)\end{array}$

    とおくと、

    $\begin{array}{l}\frac{df}{\mathrm{dt}}\\ =\left(\frac{df}{\mathrm{dx}},\frac{df}{\mathrm{dy}}\right)·\left(a\left(-\sin t\right),a\left(\cos t\right)\right)\\ =-\frac{df}{\mathrm{dx}}a\left(\sin t\right)+\frac{df}{\mathrm{dy}}a\left(\cos t\right)\end{array}$

    また、

    $\begin{array}{l}gradf\left(X\right)=cX\\ \left(\frac{df}{\mathrm{dx}},\frac{df}{\mathrm{dy}}\right)=\left(cx,cy\right)\end{array}$

    よって

    $\frac{df}{\mathrm{dt}}=0$

    ゆえに、

    $\left|f\left(t\right)\right|$

    は定数なので、 f は原点を中心とする 任意の円周上で定数である。

    （証明終）