2020年5月4日月曜日

読書環境

今日読んだ本、現代の職人 質を極める生き方、働き方 (PHP新書) (早坂隆(著)、PHP研究所)の感想。

現代の職人さんについてはもちろんだけど、伝統工芸品等について、今までとは違う側面からそれを見たり考えたりすることができて良かった。というのも、本著に出てくる伝統工芸品などについて、歴史や発祥地、デザイン、見た目などについては知ってることもあったけど、それを職人さんの立場から考えたことはなかったから。

また、大雑把で勝手なイメージで、職人さんは気難しいかたり頑固な人が多い印象だったけど、そうでもないということ、もちろんそうな人もいるだろうけど、ということを実際の個々の人で確認することができて良かった。本著を読まなかったイメージが偏ったままだったかも。色々な伝統工芸品などが出てきて、それぞれに色々な職人さんの話があるから、その多様性を知ることができたおかげというのもあるかも。何か一つの伝統工芸品にしぼられた一冊で、しかもそこに登場する職人さんが一人のみだったら、偏った印象をもったままだったかも知れないし。

書名の現代のという部分について、今まで伝統工芸品などのイメージは、主に昔からある技術を継承して絶やさず受け継がれていっているものだと思っていたけど、新しい技術や、これまでの時代に合わせて変化しているということも知ること亜できて良かった。また、職人さんが工房などで黙々と作品を造っているといった話だけではなく、収入や商売の側面についての記述があるのも良かった。その記述があったおかげで、職人を色々な仕事の中の一つとして考えながら読むことができたの一つの理由。職人さんというとある意味特別な職業だろうけど、そうではない一面も考えながら読むことができた。

実際にこれから職人になりたい、なろうと思ってる人にとっても職業の一つとしての一面が知れるのは良さそう。ある伝統工芸品に魅了されて、とにかくその職人になりたいって人にはそんなに関係ないことかも知れないけど、職人になんとなくなりたいなぁと漠然と考えている人には、具体的な想像ができる一つの要素になるだろうし。

ということで、本著で色々な職人さんについて、またその伝統工芸品について、そしてそれぞれの現在までの歴史や現代どのようにして受け継がれているか、そしてこれからの話など、様々な話を短く纏まった文章で知ることができて良かった今日この頃。

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