2020年4月19日日曜日

読書環境

今日読んだ本、深宇宙ニュートリノの発見 宇宙の巨大なエンジンからの使者 (光文社新書) (吉田 滋(著)、光文社)の感想。

宇宙、ニュートリノって言葉は聞いたことあるけど、宇宙って言葉は聞いたことあるかもしれないけどあまり聴き慣れない言葉だと思って本著を読んでみることに。また、物理の話が好みだというのも本著を読んでみようと思った理由の一つ。

とても面白く読み進めることができた一冊だった。科学的な話だけではなくそれ以外の話も。

科学的な話について、最先端の話だけどそんなに難しくなく、完全ではないかもしれないけど理解しながら読み進めることができた。もしかしたら難しい話なのかもしれないけど、著者がそれを感じさせないように分かりやすく、易しく解説してくれてるのかも。また、カラー写真、カラー図も豊富で、それも楽しく読み進めることができた理由の一つ。

科学的な解説以外の直接的ではなく間接的に関連した 面白かった話は、仕事、研究、過程の話。もちろんその中には科学的な話も多いけど、例えばボス連中を説得してとか、著者の感情が伝わってくるような部分が面白かった。発見の喜びだったり、失敗、挫折、挑戦する様子など。

その他にも、論文の執筆やその過程の話なども興味深く読み進めることができた。これらの話もニュートリノ等の科学的な話と直接は関係ないけど、研究者、学者の人達の実際の仕事内容を覗き見ることができた気がして、実際にこんなことをしてるんだということを知ることが出来て面白かった。

全体的に十分楽しめたけど、一つ気になることもあった。それは、まえがきにあった

「お、科学者や物理学者っていうのも悪くないしごだなぁ〜。」
ということについて。

実際の仕事内容や、その面白さ、あるいは大変さなどは分かったけど、収入についての記述が見当たらなかったから。仕事として考えるなら気になることの一つだし、実際に仕事にする人はより気になることもあるだろうことだから。もちろん、楽しいから収入は少なくていいとか、凄いことをしているから収入は多い方がいいとか色々な考えはあるだろうし、著者自身の考えはなくてもいいけど、収入の数字くらいの記述があったら仕事としての科学者、物理学者についてさらに考えることができる一冊だったかも。凄いことをしていると書いたけど、

「科学者とひと括りにされる職業についてる人たちは、少数の例外を覗いて天才でもなんでもない、普通の人々なんだということです。
と著者の記述があることを補足。

ということで、本著のおかげで最新の宇宙物理学の一分野について触れることが出来て良かったし、さらにその仕事内容、科学者、物理学者の仕事の実際の中身を知ることが出来て良かった今日この頃。

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