2020年4月15日水曜日

読書環境

今日読んだ本、新冷戦時代の超克 ~「持たざる国」日本の流儀~ (新潮新書) (片山 杜秀(著)、新潮社)の感想。

新型コロナウイルスの流行、それによる混乱が収束した後の世界ってどんな感じになるのかちょっと気になったから本著を読んでみることに。流行する前にも欧米、アジア等だと、経済的な、国の安全保障も絡んだこととして、アメリカがファーウェイの5G関連製品の禁止をしたり、中国がそれに反発したりとかあった中、新型コロナウイルス流行中の今は国家間、あるいは各国内でも経済活動が抑制されたりしてるけど、今後、現状維持な感じで各国の関係が続いていくのか、今の停滞、分断状況を樹にこれまでより関係がギクシャクしたり、悪化したりしり、交流関係が希薄になっていくのか、あるいはより関係、仲が深くなっていくのかとか知ることができたり、その参考になるようなことの記述があることを期待。もちろん、その中で日本は各国とどういう関係性になっていくのかということも気になったり。

内容は日本、あるいは世界各国、特にアメリカ、ヨーロッパ、アジアの現状、そしてその現状に至るまでの歴史という感じだった。歴史については、書名にに日本の流儀とあるように、日本の歴史の記述がかなり大きな割合を占めていた感じ。

現状といっても、本著は新型コロナウイルスが流行する前に出版された本だから、現在より少し前の状態。だから、実際の現状とはちょっと違うこともあるかも。

書名に超克とあるから、今後のことが多く書かれているかと思ったら、そうでもなかった。現状と歴史、過去の話が大半を占める印象だった。もしかしたら、今後のことについての話をうまく読み取れてないだけかもしれないけど。

現状、歴史の内容についても、史実についての記述はある程度客観的っぽかったけど、その史実に関する主義や思想、哲学などの話はちょっと偏ってるように感じた。客観的にというよりは、著者の嗜好、意見等が強く反映されている印象を受けた。

そして、その著者の考えは、これからは明るくないという感じで、後ろ向きに感じられるようなことが多かった。分析に基づいてそう考えてるっぽい部分ももちろんあったけど、単に著者の予想がそうなだけで、そうではないのではないかと思うよなことも結構あった。なので、人の意見を間に受けやすい人、あるいは現在落ち込んでる、心が弱ってる人、精神的に弱っている人が読むと、より後ろ向きな考えになって落ち込んでしまうかも。だから、ある程度心が平常な時に読んだ方が良さそうな一冊。

ということで、最初の目的だった今後の世界の変化、あるいは変化しないとかはあまり参考にすることができなかったけど、現在、過去に時代のいくつかの思想、哲学などを知ることができて良かった今日この頃。

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