2020年3月21日土曜日

読書環境

今日読んだ本、改訂版 著作権とは何か 文化と創造のゆくえ (集英社新書) (福井 健策(著)、集英社)の感想。

帯に“現代の常識”とあり、著作権について、なんとなくは知ってるものの、そんなに詳しく知らない、あるいは人並みにも知らないかもしれないなと思って本著を読んでみることに。また、常識だからというだけではなく、改訂版とあったから、現代でもさらに今の実情にあったことが知れるかもしれないという期待も。

内容は著作権について、それに関連する権利について、かなり詳細に解説してくれている感じだった。なので、詳細すぎてちょっと難しいと感じる部分も結構あった。ただ、具体的な例、日常的な例がとにかく豊富で、そのおかげかなんとか読み進めることができた。あとがきに、

本書は、著作権制度全体の入門書や実務書と呼ぶには、いささか不十分な内容の本です。
とあったけど、それが私自身にはちょうど良かったかも。だから、本格的に専門的なことの詳細を知りたい、実務的なことを知りたい、仕事に生かしたいという人は、他の本も読んだ方が良さそう。

また、現在の著作権、法律の話のみではなく、なぜ著作権というものが必要なのかという話もあって、その部分も興味深かった。そして、著作権というものがある理由から、また、著者のいう壮大な社会実験ということもあって、現在も著作権に関する考え方や法律等は完成したものではなく、自問自答、時代の変化と合わせて設計し直していく必要があるものだということを知ることができたのも良かった。

他に、著作権と直接関係はない話だけど、具体例に出てくる色々な著作物に、名前は聞いたことがあるというものから、全然知らなかったものまで、色々な作品について知ることができたのも良かった。既知の作品についても、著作権という側面から内容以外の知らなかったことを知ることができたのが収穫の一つ。

ということで、作曲家や小説家の方、芸術家の方のように直接的に著作権に大きな恩恵、関わりを受けるわけではないけど、それらの作品が好きではあるから、芸術文化活動が活発に行われることは大切かことだと思うし、それに関わる著作権について今までよりは詳しくなれたり、考えるきっかけになって良かった今日この頃。

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