2019年12月25日水曜日

読書環境

今日読んだ本、バンクシー アート・テロリスト (光文社新書) (毛利 嘉孝(著)、光文社)の感想。

バンクシーというのは聞いたことがあったし、なんとなくだけど勝手なイメージを持っていたけど、あくまで勝手なイメージで、詳しく調べたわけでもないし、特別に興味、関心があったり、美術、芸術に関して詳しいわけでもなかったり。なので、実際にある程度想像通りなのか、あるいは全然違うのかとかを知れればいいかなと思って本著を読んでみることに。

勝手に想像してたのは、シュレッダーで話題になったこともあって、現代美術、前衛的な美術、芸術で、理解できそうな範囲を越えちゃってることをしてたり、ネズミが象徴っぽいから、ちょっとしたメッセージを込めて街中のどこかに、芸術とか犯罪とかいう議論は置いといて、ここでは落書きと呼ぶことにして、落書きをしたりしてる人、人達だということ。というのも、暗い殺風景なところに横断歩道があって、そこで信号機の影の落書きを壁にして、その薄暗い場所がちょっと華やかに、明るくなったという話を聞いたことがあったから、そういうイメージを勝手に持ってたのかも。実際には思ってたのとはかなり違ってた。

ちょっとしたメッセージではなくかなり強めのメッセージ性があるっぽいということ。いくつかのことに対するメッセージがあったけど、その中でも特に気になったのは政治的なメッセージについて。

というのも、政治的の仕組みや方法論、思想そのものの内容の本は気になって読むことはあるけど、政治的なメッセージ性の強いものは、本に限らずあまり進んで読んだりすることはないから。本を読むときに求めてるのは、知識や楽しみ、面白さとか、読んでてリラックスすることの割合が大きいからかも。

なので、内容そのものの面白さとかは別として、本の種類としては、そんなに好みの本ではなかった。それでも読み進めることができた、ある程度興味深く読めたのは、バンクシーやその活動に、なんか、良くも悪くも魅力を感じたからかも。

魅力以外にも他に本著を読み進めることができた理由の一つは、現代の美術の状況や、現代美術史、あるいは美術に限らず芸術や音楽など、文化史のような話があったこと。こちらの話は本を読む目的と一致するから。バンクシーの本という意味がちょっと薄れてしまうけど。

内容の注意点としては、あくまでバンクシーの考えてそうなことや活動の歴史、実際の作品、作品と思われるもののなどの話であること。実際にバンクシーが誰か、あるいはチームだとしてそのメンバーは誰かという具体的な人物名は出てこなかった。

ということで、あまり普段進んで読むような内容の本ではなかったものの、それでも退屈せず読むことが出来るような内容で良かったし、また、そのおまけとはちょっと違うかもしれないけど、文化史などを知るきっかけにもなって良かった今日この頃。

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