2019年11月13日水曜日

読書環境

今日読んだ本、「国境なき医師団」になろう! (講談社現代新書) (いとう せいこう(著)、講談社)の感想。

「国境なき医師団」って聞いたことはあるし、なんとなくの活動は想像であったりするけど、実際にどのような組織かとか、活動内容の詳細まで知らないから本著を読んでみることに。「国境なき医師団」になろう!というタイトルだから、この目的と合わなかったり、著者の趣旨とは違うかもしれないけど。

内容は、大雑把にだけど、「国境なき医師団」(Médecins Sans Frontières、MSF)という組織についての詳細、そして実際になる方法が3分の1、所属している人、所属していた人の話が3分の1、MSFの実際の活動の様子が3分の1くらいといった感じだった。なので本著を読む目的は3分の1で十分満足。

いろいろと知らないことが多かったけど、特に特徴的だと感じたのは、その独立性について。想像ではあるものの、赤十字とMSFはある程度似たようなのかと思ってたけど、独立性について違うみたいだった。もちろん、その活動内容、役割も違うみたいだけど、本著は赤十字についての話ではないからその詳細についてはとりあえず置いておくことに。赤十字も独立した組織だったり、独立性を重視してる組織だろうけど、MSFはより独立性を保てる状態、特定の他から影響を受けないようにしていることを知ることができた。特にその運営資金について。

他に特に驚いたことは、「国境なき医師団」ではあるものの、医師以外の人材もかなりの割合必要としていること。自分自身は医師免許を持っていないし医師ではないから、MSFに関心があってもそこで働こうとは思わない、働くことはできないと考えている人に取ってはとても大切な話、決して働くことができないわけではない、むしろ十分必要とされている人材かもしれないと気づくことができる一冊。

所属している、所属していたの話について、単純に、どういうきっかけでMSFで働いている人がいるのか、どういう目的、気持ち、情熱で働いている人がいるのかに関心があったから興味深く読むことができた。読んでみて、自分自身にも重なるような気持ちがあるという人は、MSFで働くことを目指すということを一考するのも良いのではないかと思えるような内容。上記にも記述したけど、医師の人もそうではない人も。

実際の活動の様子の話については、本著を読むことにした目的とかなり離れた話だから、MSFの活動そのものには特別関心があるわけではなかったけど、各紛争地域や災害地域、難民キャンプ等、MSFが活動している場所の、MSFの視点から見た、あるいはMSFからだからこそ見える実情を知ることができて良かった。実際の地域についてはニュース等で見たり聞いたりしたことの地域や問題があったけど、また違った見方を出来た。

ということで、本著を読むことにした目的は果たせたし、それ以外にも各地の実情を今までとは違った視点でみることができて良かった今日この頃。

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