2019年11月7日木曜日

読書環境

今日読んだ本、感動のメカニズム 心を動かすWork&Lifeのつくり方 (講談社現代新書) (前野 隆司(著)、講談社)の感想。

自分自身は人並みに感動したりしてると思ってるけど、実際にどうなのか、気になったから本著を読んでみることに。もしかしたらそんなに感動しない方なのか、感動しやすいのか、また、考えてみれば人並みっていうのもどのくらいか分からないし。

内容について、全体的に具体例が多い感じだった。そして、前半は感動とは何か、感動の分析方法等の話。そして、後半はより豊富な具体的な例とその解説、分析といったような内容。

感動を分析方法、あるいは分析すること自体はそういう方法があるんだなと思いながら読んでいたけど、その分析から新たな感動を生み出す、作り出すってことにはちょっと抵抗を感じた。もちろん、良い製品を作りたい、飲食店、料理人ならより美味しいもの、満足していただけるものを出したい、あるいはサービスを提供したい、農家の人ならより美味しい果物、穀物等の作物を作りたいとかいうことの結果としてそれに感動することがあるというなら分かるけど、感動を作りたいってことから入るのにちょっと抵抗を感じたのかも。

例えば食事をして「どうでしたか?」って聞かれて美味しくて感動して「美味しかったです。」って心の底から返事することはあっても、例え美味しくて感動しても、「感動しましたか?」って聞かれたら戸惑うみたいな。そんなに抵抗を感じることがなくて戸惑うのが天邪鬼なだけかも知れないけど。 また、分析方法での解説で、アンケート調査を元にした分析方法ではアンケートの中にそのような直接的な項目はなかったから、ちょっと考えすぎなのかも。

特に抵抗を感じたのは、最後の

感動の手紙を書いてみる
というところ。自分の気持ちをどのように上手に伝えるか、どのような文章なら相手に伝わるかというのを考えて書くのは大切なことだと思うけど、その結果、その手紙で感動するかどうかの話であって、最初から感動させるのが目的になってしまっては本末転倒じゃないかなぁと思ったり。もちろん、気持ちを伝えるのが目的ではなく感動させることが目的ならそれはそれでいいかも知れないけど。

抵抗を感じた事ばかり書いてきたけど、最後に、

あなたらしく個性的に行えば、感動は生まれるのです。
という記述で少しほっとした。著者の言いたい大切なことはこのことだったらいいなと思えたから。

後半で増えていく具体例について、確かに自分自身も感動しそうだなぁという話やそうではない話が半々くらいの印象だった。なので、本著を読んでみようと思った目的の、自分自身は感動しやすいかどうかについては、そこそこ人並みなのかも。

他に、本著の趣旨とは関係なくなってしまうかも知れないけど、前半部分の感動とは何か、またその分析について、感情を表す文章が多く出てきたのが面白かった。自身の気持ちを伝える文章を書くときや、誰かが書いた文章を読むときに何を伝えたいのか、どのような気持ちを伝えたのかを読み取るいい国語の勉強になりそうな一冊。

ということで、自分自身がどんなこと、話に感動するのかなんとなくだけど分かって良かったし、他にも気持ち、感情をうまく伝えるための文章の書き方、また文章から気持ち、感情を読み取る方法も少し身につけることができて良かった今日この頃。

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