2019年7月21日日曜日

読書環境

今日読んだ本、何のための「教養」か (ちくまプリマー新書) (桑子 敏雄(著)、筑摩書房)の感想。

最近、教養って何かということもはっきり理解できてないと感じたことがあったから本著を読んでみることに。教養とは何かではなく、何のための「教養」かだから、目的のことについての記述はないかもしれないけど。

大まかな内容としては哲学的な話、思想的な話、あるいは倫理的な話が多かった。もうちょっと具体的には、古代ギリシャの話、その有名人、アリストテレスやソクラテス等の話が多かったり。他には、哲学的な話、思想的な話に関連して教育、大学教育の話や地球規模の話、行政や団体などの取り組みの話など多岐にわたる感じ。

単純な感想として、面白かったかつまらなかったか、ワクワクしたか退屈だったかというと、つまらなかったり退屈だと感じた。これはあくまで感想であって内容ではなく。そんな感想しかもてなかった理由としては、自分自身が哲学的な話や思想的な話をあまり得意ではないからかも。

ただ、そんな感想だからといって本著を読まなくても良かったとは思わなかった。自分の苦手なものを遠ざけるのは簡単なことだけど、少しずつでもその苦手なものに触れることによって苦手を克服できるかも知れないし。また、苦手なままだとしても、その中から得られることもあるかも知れないから。それに、苦手ではあったり、また、意識的にそれを人に伝えて共感を得たいとか、広めたいとかいうことはないけど、自分自身の中に確かに哲学や思想はあるから。苦手な中からでも何かしらの影響を与えられてるだろうし。その影響の善し悪しは置いておいて。

そして、実際に本著で確かに得られたこともあった。それは、最初の方の

飾りと命綱
教養とは幸運な時には飾りであるが、不運の中にあっては命綱となる。
という、著者が紹介してくれたアリストテレスの言葉。アリストテレスが言いたいこととは違うかも知れないし、本著の著者が言いたいこととは違うかもしれないけど、この言葉は今後も心に残りそう。

本著を読み始めた目的だった教養が何なのか、また、本著のタイトルである何のための教養かということをはっきりと理解、確信できたわけではないけど、仮に本や漫画を読むことで得られる一つのことが教養、命綱が生きている限りいつかは役に立つかもしれないこと、もうちょっと具体的に、地震や災害などへの備えみたいなものだと仮定すれば、本や漫画を読むことは、ただ楽しいという以上のことであると思えたから。そう考えるとより読書で充実感みたいなものを得られそう。

ということで、本著、著者の伝えたいことを受け止められたか、理解できたかどうかはわからないけど、本著のおかげ日頃の読書が楽しみや知識を得られるだけではなく、それ以上の何かを得られるものかもしれないと思えてよかった今日この頃。

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