2019年7月28日日曜日

読書環境

今日読んだ本、現代数学概論 (ちくま学芸文庫) (赤 攝也(著)、筑摩書房)の感想。

ちくま学芸文庫の微分積分学を読んで、文庫サイズで専門書並みだと感じたから、本著も同じちくま学芸文庫の一冊ということで読んでみることに。微分積分学は文庫本サイズではあるものの厚さは分厚く、ページ数が多かったけど、本著は厚さ、ページ数もよくある文庫本と似た感じでより読みやすそうな印象。

読み始めてみると、内容は想像とちょっと違った。読み始める前は、現代数学概論とあるから、現代数学に必要な集合、写像等の話があって構造等の話が続いていくのかなぁと想像してた。前半についてはそのような感じだったけど、後半からは論理等の話が多かった。

また、前半部分の集合、写像、構造等の話は想像してた範囲ではあるものの、話の進み方も想像とちょっと違った。これまで読んだことがある集合、写像、構造等の入門的な本は、自然数や整数、有理数、実数、あるいは虚数、そしてその関数等の具体的な例での解説があって、抽象的な話に進んでいく、あるいはその逆の順番な本が多い印象だけど、本著は少し抽象的な話があって、その後より抽象的な話という風に進んでいく感じ。

後半部分は、証明や論理、公理、定義、定理、計算等のそのものの話が多かった。より基礎論に近い話がほとんどだった印象。

文庫本で手軽なサイズだったり、概論とあるから入門書的な一冊だと思い込んでただけで、著者の意図は入門的な話ではなく、その意味どおり、現代数学の概論を解説することだったのかも。特に面白かった部分としては、前半部分にあった、例えば群論がどのように発展していくのか、その先の目標は何かなどの記述。これから、色々な基本的な数学的構造等を学び始めるけど、なぜこのような構造を学ぶのか、その先のことを知っているのと知らないのとでは大きな違いがあるかもしれないから、そういう人が、内容が理解できなくてもとりあえず読んでおく、全体ではく前半部分だけでも読んでおくのに最適な一冊。

あるいはすでに学んでいる最中で、楽しく学んでいるものの、なぜそのようなことを学んでいる、考えているのかが分からない人にも最適な一冊。その先に何があるかある程度見えていれば、より楽しめると思うから。また、学んでいる最中だけどよく分からない、何のためなのか分からないという人にももちろん最適。暗闇を進むよりは、ゴールが見えるわけではないものの、その先に光がある方が集中できそうだし。

また、後半部分については、基礎論的な話が多かったから、基礎論の入門書としてもいいのかも。基礎論の本をあまり読んだことがないから、他の基礎論の入門書とどう違うのかは分からないけど。

本著の注意点としては、

より詳しくは、昔「数学講座」の際に書いた「まえがき」を見ていただきたい
とあり、 文庫本には載ってない内容があるっぽいこと。文庫化される前の本を読んでいないから詳しいことは分からず。逆に、文庫版付記があるから、文庫本にしかないこともあったり。

ということで、想像していたより難易度が高かったけど、想像してなかったの基礎論の話も知ることができたし、まずは最初から最後まで読み終えて少なくとも現代数学の外観の外観くらいは分かったと思うから、再び最初からじっくり読み始めて、読者への練習問題としようといった箇所もしっかり取り組んでいき、次は現代数学の概論の概論ではなく、現代数学の概論をしっかりと理解できたらいいなぁと思った今日この頃。

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