今日読んだ本と感想。
中・韓・露に日本は対抗できるのか? 韓国大統領の竹島上陸、香港活動家の尖閣諸島上陸以来、関心が高まる領土・海洋問題。竹島・尖閣・北方領土問題の背景から中国のしたたかな戦略まで……情報の最前線にいる政治部記者が領土問題の背景を基礎からやさしく教えます。資料も豊富な完全保存版。あなたも知らないではすまされない!
目次
- 第1章 日本の領土
- (尖閣諸島(沖縄県石垣市) 竹島(島根県隠岐の島町) 北方領土(北海道根室市ほか6村))
- 第2章 日本の海洋権益
- (領海・EEZ・公海 延伸可能な大陸棚 東シナ海ガス田問題 「島か、岩か」沖ノ鳥島 稀少資源もたらす南鳥島 日本海呼称問題)
- 第3章 世界の海洋摩擦
- (中国の海洋戦略 「摩擦の海」南シナ海 「新冷戦の海」北極海)
領土や海洋問題について歴史、現状、そしてその他にも国際的な法律や概念、考え方等を知ることが出来てとても興味深かった。特に、国際的な法律、協定等の細かい規定等の知らないことを沢山知ることができたのがよかった。
国同士が関われば何らかの摩擦やもめ事が起こるのは仕方ないとしても、海洋問題の特に漁業、漁師さんが関わる問題はなんとか早く解決して欲しいものだなあと感じた。政治的、あるいは軍事的な問題での領有権のもめ事の解決は時間がかかるのは仕方がないのかなあと思えるけど、漁業については漁師さんの生活がかかってることだし、それが領土問題で危険な状況で操業しなければいけないというのは、領土問題に関心があまりなかった私でも何か辛い気持ちになったので。(危険なのが嫌なら漁業をやめて他の仕事をすればいいって意見もあるのかもしれないけど、私の、実体験はともないはしない漁業、漁師さんに対するイメージでは、一旦その地域や村から漁業というものが無くなってしまったら、その漁業が復活することは容易ではないイメージなので。)もう1つ、気になった領土・海洋問題の発端の理由としては、海底資源によって起こっていることがあった。こちらについては漁業の場合と違い、その資源の確保のために領土・海洋問題についてもめたり争ったりするのは、あんまりいいことはないんじゃないかなあと感じた。確かに日本は資源がない、国際的にみたら資源について不利な立場に立たされているというのもその通りだと思うけど、それでも日本は石油という資源が無い中で、資源がある国に負けない、あるいはそれ以上の経済発展を成し遂げてきたし、その事にこそ自信をもつべきじゃないのかなあと感じた。確かに資源があれば楽に国家が豊かになれるイメージがあるけど(もちろん、発見や採掘、研究、調査等は大変なことだけど)、中東などの石油がある国々を眺めてみると、それが原因で戦争ばっかりしてたり、外国に石油を探させて、掘らせて、売らせて、それでお金を取ってる印象で、物づくり、サービスづくり、それを知ってもらう事、売る事の大変さ、そしてその楽しさ等を忘れてしまってるようなイメージもあったりするので。なので、先に述べたように、資源なんかなくても、資源を売るよりもっと稼ぐ方法があるんだ、見つけるんだ、と考える方が、争いごとも無く、そして資源で得るよりも遥かに大きな富が得られていいんじゃないかなあ思う。そう考えると日本の領土・海洋問題というのは政治的問題というよりは、経済的問題って考えた方がしっくりきたりするのかな。となると21世紀はますます経済の時代かも。
本書によって、日本の領土・海洋問題についていろいろと知ることが出来てよかったけど、1つだけ知りたいけど載っていない事があった。それは、実際に領土問題にゆれている土地に住んでいる人の声。郷土愛、その土地で生まれたという誇り、その土地への愛着のようなものが実際どうなのかということ。(漁師さんの話がある程度その感情の近いのかな。)こういう問題は、本当のそこで生活している当事者の人達は、政治に振り回されがちだと思うので、その方々がどう感じている、どうなって欲しいと思っている、望んでいるかは少し興味がある。
ということで、本書の分かりやすい説明、開設おかげで日本の領土・海洋問題に興味、関心をもつ事が出来たので、これからは、ニュース等でも関心をもって観たり読んだりしていろいろと考えてみたり、また、本書では知る事が出来なかった、その土地に住んでいる人の声が書かれている本を探して読んだりしてみようかなと思った今日この頃。
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