2012年10月17日水曜日

今日読んだ本と感想。

内容紹介

「シュレーディンガーの猫」は実在する!
「シュレーディンガーの猫」は量子力学の黎明期に、波動方程式の解釈をめぐってシュレーディンガーが提案したパラドックスだ。
ミクロな粒子の重ね合わせ状態を猫のようなマクロな物体の重ね合わせ状態として導けるのか?
シュレーディンガーはマクロの世界では重ね合わせ状態をつくることができないと考えた。
それが今、「できる」という実験結果が示された。

【シュレーディンガーの猫】
箱の中には1匹の猫と放射性元素が入っている。放射性元素が崩壊すると、毒素入りの瓶が割れ猫が死ぬ仕掛けになっている。放射性元素は量子力学に従い確率崩壊するので、箱を開けなければ猫は生きている状態と死んでいる状態の「重ね合わせ状態」になる。いったい、そんなことが可能なのか?

目次

第1章 量子力学の準備
第2章 1つの量子から多数の量子集団へ
第3章 量子の波動性
第4章 シュレーディンガーの猫状態
第5章 実在するシュレーディンガーの猫

シュレディンガーの猫状態の説明まで、十分に詳しい準備の説明があった。けど、私の場合、その準備にもさらに準備、前提となる知識が足りなくて、理解できなかったり、分からないことが沢山あった。位相の話でも、どうしても、物理学での位相より、数学の位相空間のイメージが頭に浮かんでちょっとごちゃごちゃになりがちだった。ただその足りないということを、本書を読んで確認できたのでよかった。

そして、分からないことが多かったけど、それでもやっぱりパラドックスの話は面白いなあと感じた。分からないながらも楽しく読み進むことが出来たのは、ちゃんとした図や式のあいまにかわいい(というかかわいくはないかもしれないけど、親しみを感じる)猫の挿絵が所々にでてきて和みながら読むことが出来たというのが大きいかも。

もっとちゃんと知識がある人、本書の準備の部分もしっかり理解できる人は、より興味深く、本当に面白い1冊になると思う。パラドックスは仮定をちゃんと理解できるからこそ矛盾を理解して楽しむことが出来るものでもあるし。

ということで、私も本書の本来の面白さを味わうことが出来るようになるために、今後の量子力学の、そして物理学の本(特に本書の著者の本で参考とあるのが沢山あったのでまずはその本から)もどんどん読んでいきたいなあと思った今日この頃。

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