"数学読本〈6〉線形写像・1次変換/数論へのプレリュード/集合論へのプレリュード など"の第22章(図形の変換方法 - 線形写像・1次変換)の22.3(1次変換によるいろいろな図形の像), 領域の像の問18, 19を解いてみる。
問18
点P(x, y)の一次変換fによる像を点P'(x',y')とおくと、
x |
y |
=
5 | 2 |
-3 | -1 |
×
x' |
y' |
より、
x=5x'+2y', y=-3x'-y'
(1)
そこで点P(x,y)が領域
にあるという条件に上記を代入すると、
よって求める問題の1次変換fによる像は
(2)
問題の3直線で囲まれる三角形の頂点を求める。
5x+x-2+2=0
6x=0
(0, -2)
x+2x-4-5=0
x=3
(3, 1)
-9y+27=0
y=3
(-1, 3)
この3つの頂点を1次変換fで移した点はそれぞれ、
(4,-10), (-5,-14), (-5,12)
よって求める三角形の周はこの3点を頂点とする三角形の周。
(3)
(2)で求めた三角形の内部。
(4)
問題の不等式は
(0,0) (0,1),(1,0),(1,1)
を頂点とする正方形の周、および内部を表す。この頂点を1次変換fによって移した点はそれぞれ
(0,0), (-2,5), (-1,3), (-3,8)
よって求める領域はこの4つの点を頂点とする平行四辺形の周、および内部。
(5)
問題の4点を1次変換fによって移した点はそれぞれ
(-1,3), (-4,10), (3,-9), (4,-10)
よって求める像はこの4点を頂点とする四角形の周、および内部。
問19
点P'(x',y')を前問の各図形上の点、点P(x,y)を前問の各図形のfによる逆像の点とすると、
-1 | -2 |
3 | 5 |
×
x |
y |
=
x' |
y' |
より、
x'=-x-2y, y'=3x+5y
(1)
前問(1)の図形の条件に代入して整理する。
これが求める逆像の領域。
求める逆像は(2)の三角形の内部。
0=-x-2y, 0=3x+5y
(2)
前問の(2)の図形の条件に代入すると、
-2x-5y+2=0
3x+5y=-x-2y-2
-x-2y+6x+10y-5=0
すなわち、求める逆像は3直線
2x+5y-2=0, 4x+7y+2=0, 5x+8x-5=0
に囲まれる三角形の周。
(3)
求める逆像は(2)の三角形の内部。
(4)
0=-x-2y, 0=3x+5y
(0,0)
0=-x-2y, 1=3x+5y
(2,-1)
1=-x-2y, 0=3x+5y
(5,-3)
1=-x-2y, 1=3x+5y
(7,-4)
よって求める逆像はこの4点を頂点とする平行四辺形の周、および内部。
(5)
1=-x-2y, 0=3x+5y
(5,-3)
0=-x-2y, 2=3x+5y
(4,-2)
-3=-x-2y, 0=3x+5y
(-15,9)
0=-x-2y, -2=3x+5y
(-4,2)
よって求める逆像はこの4点を頂点とする四角形の周、および内部。
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