"微分法の応用・積分法・積分法の応用・行列と行列式 (数学読本)"の第21章(もう一つの数学の基盤 - 行列と行列式)の21.1(行列とその演算), 逆行列の問21, 22, 23を解いてみる。
問21
行列Aを
a | b |
c | d |
問題の仮定より、この行列は逆行列をもつので、
逆行列は
d | -b |
-c | a |
そしてこの逆行列の転置行列は
d | -c |
-b | a |
Aの転置行列は
a | c |
b | d |
より、Aの転置行列も逆行列をもち、それは
d | -c |
-b | a |
となる。よって
である。
(証明終)
問22
(1)
行列A

を
a | b |
b | a |
とおく。
より、
よってAは逆行列をもち、その逆行列は
1/(a-b)×
a | -b |
-b | a |
となる。ここで、
1/(a-b) × (a+(-b))=1
また、
よって、
ゆえに、
となる。
(証明終)
(2)
x | y |
y | x |
と仮定すると、
ax+by | bx+ay |
ay+bx | by+ax |
ax+by+bx+ay=(a+b)(x+y)=1
(ax+by)-(bx+ay)
=(a-b)(x-y)
よって
ゆえに、
以上から帰納法により
ならば、任意の正の整数nに対して
(証明終)
問23
まず、Aが逆行列が存在するためには、
そして、その逆行列は
1/(ad-bc)×
d | -b |
-c | a |
となるので、
ad-bc=±1
(証明終)
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