2010年12月1日水曜日

"微分法の応用・積分法・積分法の応用・行列と行列式 (数学読本)"の第19章(細分による加法-積分法)の19.3(積分の性質と計算)、積分と不等式の問38, 39, 40を解いてみる。



問38

上の例の不等式より、

1<\frac{\log(n+1)}{\log n}<\frac{1+\frac{1}{2}+\frac{1}{3}+\ \cdot\ \cdot\ \cdot\ +\frac{1}{n}}{\log n}<\frac{1}{\log n}+1

この一番右の式は、

\lim_{n\rightarrow\infty}{1+\frac{1}{\log n}}=1

よって問題の極限の等式は成り立つ。

(証明終)


問39

f(x)\leq|f(x)|

より、

\int_{a}^{b}f(x)dx\leq\int_{a}^{b}|f(x)|dx

また、

-f(x)\leq|f(x)|

より、

-\int_{a}^{b}f(x)dx\leq\int_{a}^{b}|f(x)|dx

よって

\left|\int_{a}^{b}f(x)dx\right|\leq\int_{a}^{b}|f(x)|dx

(証明終)


問40

fが区間[a, b]で定数ならば命題は自明。

定数ではないとき、

区間[a, b]でfは連続なので、その最大値をm, 最小値をMとすると

\m(b-a)<\int_{a}^{b}f(x)dx<M(b-a)

となる。よって、

\int_{a}^{b}f(x)dx=K(b-a)

とおくと、

m<K<M

となる。よって中間値の定理より、ある

c\in(a,b)

が存在して、

\int_{a}^{b}f(x)dx=f(c)(b-a)

となる。

(証明終)

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