2010年11月27日土曜日

"微分法の応用・積分法・積分法の応用・行列と行列式 (数学読本)"の第19章(細分による加法-積分法)の19.3(積分の性質と計算)、置換積分法の応用(2)-他の公式の問30, 31を解いてみる。



問30

sin (π/2 - x) = cos x

よって公式2より任意の自然数に対し

\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sin^{n}xdx

=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\sin^{n}(\frac{\pi}{2}-x)dx

=\int_{0}^{\frac{\pi}{2}}\cos^{n}xdx

(証明終)


問31

\frac{a+b}{2}=m,\ \frac{b-a}{2}=p

とおくと、

a=-p+m, b=p+m

とのなる。

すると、問題の等式の左辺の積分は

\int_{-p+m}^{p+m}(x-c)(x+p-m)(x-p-m)dx

となる。公式3より、

\int_{-p}^{p}(x+m-c)(x+p)(x-p)dx

=\int_{-p}^{p}(x+m-c)(x^{2}-p^{2})dx

偶関数と奇関数に注意して解くと、

2\int_{0}^{p}(m-c)(x^{2}-p^{2})dx

=2(m-c)(\frac{1}{3}p^{3}-p^{3})

=-\frac{4}{3}p^{3}(m-c)

となり、これが0となるので、

p=0またはm=cだが、p=0のときa=bとなり、問題の仮定に反するのでm=c、すなわちc=(a+b)/2である。

(証明終)

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