2010年11月3日水曜日

"微分法の応用・積分法・積分法の応用・行列と行列式 (数学読本)"の第18章(曲線の性質, 最大・最小-微分法の応用)の18.3(曲線の凹凸, 曲線をえがくこと)、第2次同関数の符号と凹凸の問33, 34, 35を解いてみる。



問33

(1)

y'=-3x^{2}+6x=-3x(x-2)

y''=-6x+6

よって問題の曲線はx<1で上に凸、x>1で下に凸、変曲点は(1,2)

(2)

y'=2(x^{2}-1)2x=4x^{3}-4x

y''=4(3x^{2}-1)

よって問題の曲線は

|x|<\frac{1}{\sqrt{3}}

のとき上に凸、

|x|>\frac{1}{\sqrt{3}}

のとき、下に凸、変曲点は

\left(\frac{1}{\sqrt{3}},\ \frac{4}{9}\right)

(3)

y'=\frac{1}{\cos^{2}x}

y'=\frac{2\cos x\sin x}{\cos^{4} x}=\frac{2\sin x}{\cos^{3}x}

よって問題の曲線は-π/2<x<0のとき上に凸、0<x<π/2のとき下に凸、変曲点は(0,0)


問34

3次関数を

f(x)=ax^{3}+bx^{2}+cx+d\ (a\ne0)

とおくと、

f'(x)=3ax^{2}+2bx+c

f''(x)=6ax+2b

となり、f''(x)は1次関数なのでf'(x)=0は必ずただ1つの解を持つので3次関数のグラフは必ずただ1つの変曲点をもつ。


問35

変曲点P(a,f(a))における曲線y=f(x)の接線は

y=f'(a)(x-a)+f(a)

となる。ここで

g(x)=f(x)-(f'(a)(x-a)+f(a))

=f(x)-f(a)-f'(a)(x-a)

とおくと、

g'(x)=f'(x)-f'(a)

問題の仮定よりxが増加しながらaを通過するとき、f''の値が負から正に変わるので、f'は点P(a,f(a))で極小値をとる。

よってg'(x)も点P(a,f(x))で極小値をとる。その極小値は

g'(a)=f'(a)-f'(a)=0

ゆえに、g'(a)はaの近くの部分(aを除く)ではg'(a)>0となり、狭義単調増加関数となる。また

g(a)=f(a)-f(a)-f'(a)(a-a)=0

よって点Pの近くのx<aの部分ではg(x)<0, x>aの部分ではg(x)>0、すなわち点Pの近くのx<aの部分では曲線は接線より下方に、x>aの部分では曲線は接線より上方にある。

(証明終)

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