2010年1月24日日曜日

GoogleドキュメントのTeXによる数式入力の練習。

Rを零環ではない環(Ring)とする。

R\ne\phi
(1)\forall a,b,c\in R[(a+b)+c=a+(b+c)]\\
(2)\exists 0\in R\forall a\in R[a+0=0+a=a]\\
(3)\forall a\in R\exists -a\in R[a+(-a)=(-a)+a]\\
(4)\forall a,b\in R[a+b=b+a]
(5)\forall a,b,c\in R[(ab)c=a(bc)]\\
(6)\forall a,b,c\in R[a(b+c)=ab+ac\\
\wedge (a+b)c=ac+bc]\\
(7)\exists 1\in R\forall a\in R[1a=a1=a]
R\ne\left\{0\right\}


Rを斜体と仮定する。

\forall a\in R-\left\{0\right\}\exists a^{-1}\in R[aa^{-1}=a^{-1}=1]

JをRの左イデアルとする。

(1)\forall a,b\in R[a,b\in J\Rightarrow a+b\in J]\\
(2)\forall a,r\in R[a\in J\Rightarrow ra\in J]

零イデアルはRの左イデアルとなる。また、Jを零イデアルではないと仮定する。

J\ne(0)

このとき、Jは0ではない元aをもち、またRは斜体よりaの逆元(乗法について)が存在する。このことと上記(2)から

1=aa^{-1}\in J

より、

J=R

となる。よってRは(0)とRの他に左イデアルを持たない。


逆にRが(0)とRの他に左イデアルを持たないと仮定する。

aをRの零元ではない元とする。そのとき、aで生成されるRの左イデアルは仮定より、

(a)=R

となる。Rは1を含むので、

\exists a'\in R[a'a=1]

このa'も0ではないので、aと同様に

\exists a''\in R[a''a'=1]

このとき、

a''=a''1=a''a'a=1a=a

よって

aa'=a'a=1

よってaはRの単元となる。

以上より、Rは斜体である。


まとめると、零環ではない環R(Ring)が斜体であるための必要十分条件は、Rが(0)とRの他に左イデアルを持たないことである。

右イデアルについても同様のことが成り立つ。

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